CVE-2025-9519:Easy Timer でショートコードを悪用した Editor 権限の RCE 脆弱性を解説

WordPressプラグイン Easy Timer に、ショートコード処理の不備が原因の脆弱性(CVE-2025-9519)があり、4.2.1以下が影響します。

開発者は 4.2.2 で対処しており、管理画面から最新版へ更新すれば解消します。

怖がる必要はなく、WordPressの「見つける→直す→知らせる」という既存のフローが機能したケースとなっています。


脆弱性のポイント

  • 性質:認証済み(Editor 以上)RCE via Shortcode
    ログイン不要の無差別攻撃ではなく、編集者(Editor)以上の権限が前提です。
    権限のあるユーザーが、悪意または乗っ取りにより不正なショートコードを使うと、サーバー側で任意処理が実行され得る、というタイプ。CVSSは 7.2(High)。 (Wordfence)
  • 修正済み:バージョン4.2.2で “filter” 属性のセキュリティ改善が行われました(= 入力処理の強化)。 (WordPress.org)

影響範囲と前提条件

  • 影響バージョン:Easy Timer 4.2.1以下
  • 修正版4.2.2(WordPress.orgの変更履歴とメタ情報に反映)
  • 前提条件:悪用には Editor 以上の権限が必要(無差別ではない)
    これらは脆弱性DB(Wordfence/Patchstack)の記載で確認されています。 (Wordfence, Patchstack)

該当プラグイン「Easy Timer」とは(概要)

  • できること:カウントダウン/カウントアップ、現在時刻の表示、日時到達でのコンテンツ切り替え、スケジュールによる自動コンテンツ変更を、投稿・固定ページ・ウィジェットに挿入できます。 (WordPress.org)
  • 公式ページの現況:
    Version 4.2.2
    Active installations 1,000+
    Tested up to 6.8.2
    Changelog に “Improve the security of the ‘filter’ attribute” と明記されています。 (WordPress.org)

いまやること:プラグインのアップデート

該当プラグインを使っている方はアップデートをすることで脆弱性は解消されます。

さらに、以下の方法によるアップデートを推奨します。

  1. バックアップ(ホスティングのスナップショットなど簡易でOK)
  2. 更新:WordPress ダッシュボード → プラグイン → Easy Timer → 「今すぐ更新」をクリック
  3. 自動更新を有効化:プラグイン一覧で「自動更新を有効化」をオン(重大修正の初動を短縮)
  4. 表示崩れなどが出たら:一度 Easy Timer を無効化 → テーマ/他プラグインとの競合を確認 → 可能ならステージング環境で再現テスト
    — 更新先が 4.2.2 であること(Fixed)がポイントです。 (WordPress.org, Patchstack)

予防策(運用で下げられるリスク)

  • 権限の最小化:Editor 以上のアカウントを棚卸しし、不要なら権限を引き下げ/削除(今回の脆弱性は「Editor+」が前提)。 (Wordfence)
  • 2要素認証(2FA)と強いパスワード:アカウント乗っ取りリスクを抑止。
  • 更新習慣:重大修正は速やかに、通常更新は計画的に。プラグイン選定も「継続的に更新されているか」を重視。

WordPressは「見つけて → 直して → 知らせる」仕組みがある

WordPress には、脆弱性が見つかった際に 開発者と Plugins Team に非公開で連絡 → 修正版リリース → 公開周知という 責任ある開示の流れがあります。

報告先は plugins@wordpress.org(公式ドキュメントに手順あり)で、公開周知は WordPress.org の告知や、Wordfence/Patchstack などの脆弱性DBにも反映されます。

こうしてアップデートが届くので、更新すれば安全になるという仕組みが整っています。 (WordPress Developer Resources, WordPress.org)


よくある質問

Q. 今回の件で WordPress 自体は危険?
A. いいえ。特定プラグインの一機能の問題で、修正版(4.2.2)に更新すれば解消します。 (WordPress.org, Wordfence)

Q. 自分は Editor を使っていないが、対策は必要?
A. はい。バージョンが 4.2.1 以下なら更新必須です。あわせて 2FA や権限の棚卸しを行うと、将来のリスクも減らせます。 (Wordfence)


参考リンク

  • Wordfence 脆弱性DB:Easy Timer ≤ 4.2.1 – Authenticated (Editor+) Remote Code Execution via Shortcode / CVE-2025-9519(公開:2025-09-03) (Wordfence)
  • Patchstack:Easy Timer ≤ 4.2.1 – Authenticated (Editor+) RCE via Shortcode/Fixed: 4.2.2 (Patchstack)
  • WordPress.org プラグイン公式:Easy Timer(Version 4.2.2/“Improve the security of the ‘filter’ attribute” ほか) (WordPress.org)
  • 公式ドキュメント:Reporting Plugin Security Issues(報告手順と方針)/Security(セキュリティ体制) (WordPress Developer Resources, WordPress.org)

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