WordPressでサイトを運営していると、テーマやプラグインの更新ばかりに気を取られがちですが、実はサイトの土台となる「PHPのバージョン」も非常に重要です。
古いPHPを使い続けると、セキュリティリスクが高まったり、ページの表示速度が遅くなったり、さらには最新のテーマやプラグインが動作しないといった不具合も起こり得ます。逆に、PHPを最新バージョンに保つことで、安全性・快適性・拡張性のすべてが向上します。
本記事では、
- WordPressで推奨されるPHPバージョン
- WordPressとPHPの対応表
- 今使っているPHPバージョンの確認方法
- 安全に更新するための手順
をわかりやすく解説します。これからWordPressサイトを長期的に安心して運営するために、ぜひ参考にしてください。
WordPressとPHPの関係
WordPressはPHP上で動く仕組み
WordPressは「PHP」というプログラミング言語で開発されており、記事の表示やフォーム送信、管理画面の操作といった動作はすべてPHPによって処理されています。
つまり、PHPはWordPressサイトの心臓部ともいえる存在です。サーバーが対応するPHPのバージョンによって、WordPressが利用できる機能や動作の安定性が大きく左右されます。
古いPHPを使うと発生するリスク(脆弱性・互換性・速度低下)
古いバージョンのPHPを使い続けると、以下のようなリスクが発生します。
- セキュリティの脆弱性
サポートが終了したPHPにはセキュリティパッチが提供されません。脆弱性が残ったまま運用することになり、攻撃の対象になりやすくなります。 - テーマやプラグインとの互換性問題
新しいPHPに合わせて開発されたテーマやプラグインが、古いPHPでは正しく動作しないことがあります。最悪の場合、エラーでサイトが表示できなくなることもあります。 - 処理速度の低下
PHPはバージョンアップのたびにパフォーマンスが改善されています。古いバージョンを使うと処理速度が遅く、ページ表示に時間がかかり、SEOにも悪影響を及ぼします。
WordPress推奨のPHPバージョン
公式サイトが示す推奨環境(PHP 8.3以上など)
WordPress公式サイトでは、推奨される環境としてPHP 8.3以上が明記されています。
もちろんWordPress自体はもう少し古いPHPでも動作しますが、最新バージョンのPHPを使うことで、より高速で安全にサイトを運営できます。
また、最新のWordPressコアやテーマ・プラグイン開発者は、基本的にサポート中のPHPを前提に開発を進めています。そのため、推奨環境に合わせておくことが最もトラブルが少ない選択といえます。
サポート終了済みバージョンの危険性
PHPには「公式サポート期間」が定められており、サポート終了後はセキュリティ修正が提供されなくなります。
例えば、PHP 7.4や8.0はすでにサポートが終了しており、使い続けることは非常にリスクが高い状態です。
サポート切れのPHPを利用している場合は、早急にアップデートを検討することが必須です。
WordPressとPHPバージョンの対応表【2025年最新】
WordPressの主要バージョンごとの対応範囲
以下は、2025年現在のWordPressとPHPバージョンの対応状況です。
| WordPressバージョン | 動作可能PHP | 推奨PHP |
|---|---|---|
| 6.8 〜 最新 | 7.0 ~ 8.4 | 8.3以上 |
| 6.6 ~ 6.7 | 7.0 ~ 8.3 | 8.2以上 |
| 5.9 ~ 6.5 | 7.0 ~ 8.1 | 8.0以上 |
| 5.6 ~ 5.8 | 5.6 ~ 7.4 | 7.4 |
※上記はWordPress公式ドキュメントと各ホスティング事業者の推奨値を基に整理しています。
PHPバージョンのサポート期限一覧
PHPはバージョンごとに公式サポート期限が設けられています。以下は主要バージョンのサポート状況です。
| PHPバージョン | アクティブサポート終了 | セキュリティサポート終了 |
|---|---|---|
| 8.4 | 2026年11月予定 | 2028年11月予定 |
| 8.3 | 2025年11月予定 | 2027年11月予定 |
| 8.2 | 2024年12月終了済 | 2026年12月予定 |
| 8.1 | 2023年11月終了済 | 2025年11月終了予定 |
| 8.0以下 | すべて終了済み | 利用非推奨 |
この表からもわかるように、PHP 8.3以降を利用することが最も安全で長期的に安定した選択となります。
現在のPHPバージョンを確認する方法
WordPressダッシュボードの「サイトヘルス」で確認
WordPress 5.2以降では、管理画面から簡単にPHPのバージョンを確認できます。
手順は以下の通りです。
- 管理画面にログインする
- 「ツール」→「サイトヘルス」を開く
- 「情報」タブを選択
- 「サーバー」項目内に現在のPHPバージョンが表示される
初心者でもクリック操作だけで確認できるため、最も手軽な方法です。
サーバーコントロールパネル・phpinfoで確認
レンタルサーバーによっては、管理画面(コントロールパネル)に「PHPバージョン情報」が表示されていることもあります。
また、サーバーにアクセスできる場合は phpinfo() を実行することで詳細な環境情報を確認可能です。
<?php phpinfo(); ?>
このファイルをサーバーにアップロードしてブラウザで開くと、利用中のPHPバージョンや拡張モジュールの情報が確認できます。
PHPを更新する前の準備
バックアップを取る
PHPバージョンを更新すると、プラグインやテーマが動かなくなる可能性があります。
そのため、必ずサイト全体のバックアップを取っておきましょう。
- データベースのエクスポート
- wp-contentフォルダ(テーマ・プラグイン・アップロードファイル)の保存
- サーバー全体のスナップショット(可能な場合)
を組み合わせると安心です。
プラグインやテーマの互換性をチェック
利用しているテーマやプラグインが、最新のPHPに対応しているかを事前に確認しましょう。
- 各プラグイン・テーマの公式ページで対応PHPバージョンを確認
- 更新履歴やサポートフォーラムで不具合情報を調べる
互換性が確認できれば、本番更新後のトラブルを減らせます。
ステージング環境でのテスト
本番サイトでいきなり更新するのはリスクが大きいため、ステージング環境(テスト用コピーサイト)でPHPを切り替えて動作確認を行うのがおすすめです。
多くのレンタルサーバーにはステージング機能が用意されており、事前に試すことで安全性が高まります。
WordPressのPHPバージョンを更新する手順
サーバー管理画面でPHPを切り替える方法
多くのレンタルサーバーでは、管理画面から簡単にPHPバージョンを切り替えられます。
- サーバーのコントロールパネルにログイン
- 「PHP設定」や「環境設定」などの項目を開く
- 利用可能な最新のPHPバージョンを選択
- 保存して反映
作業自体は数分で完了しますが、切り替え直後はサイトが正常に動作しているか必ず確認してください。
更新後の動作確認とトラブル対応
更新が完了したら、以下の点を重点的にチェックします。
- トップページが表示されるか
- 管理画面にログインできるか
- プラグイン・テーマが正常に動作しているか
- お問い合わせフォームや決済機能など重要な機能が問題なく使えるか
もし不具合が見つかった場合は、直前のPHPバージョンに戻すことで一時的に復旧できます。そのうえで、原因となっているプラグインやテーマのアップデートや代替を検討しましょう。
PHPバージョンを最新に保つメリット
サイト表示速度の向上
PHPはバージョンごとに処理性能が改善されています。
たとえば、PHP 7.4から8.0にアップデートするだけで、処理速度が2倍近く高速化するといったベンチマーク結果も報告されています。
表示速度の向上は、訪問者の離脱率を下げ、SEO評価の改善にもつながります。
セキュリティ強化と脆弱性対策
サポートが終了したPHPには、セキュリティ更新が提供されません。
最新バージョンを使うことで、脆弱性の修正が適用され、不正アクセスや改ざんのリスクを大幅に低減できます。
特にWordPressは世界中で使われているため攻撃対象になりやすく、PHPを最新にしておくことは防御の第一歩です。
最新機能やプラグインが利用可能になる
新しいPHPでは、開発者向けの新機能が追加され、それを活用したテーマやプラグインも次々にリリースされます。
古いPHPを使っていると「このプラグインは利用できません」と表示されることもありますが、最新バージョンを利用していれば互換性の心配なく最新機能を活用できます。
まとめ
WordPressはPHPの上で動作しており、PHPのバージョンはサイトの安全性・速度・機能性に直結します。
古いPHPを使い続けることは大きなリスクであり、公式が推奨するPHP 8.3以上を利用することが理想です。
本記事で紹介した
- WordPressとPHPの対応表
- PHPバージョンの確認方法
- 更新前の準備と安全な手順
を実践すれば、安心してPHPを最新化できます。
長期的に安定したWordPress運営のために、定期的にサーバーのPHPバージョンを確認・更新していきましょう。
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